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<北海製缶100年 源流への旅>5 第3倉庫の保存決定 原風景、市民の力で次代へ

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北海製缶倉庫(当時)第3倉庫が完成した1924年(大正13年)当時、4階建て、全長100メートルの鉄筋コンクリート製の建物は、小樽で最も高く全国的にも珍しい規模だった。運河側テラスにらせん状の滑り台や階段を設置、空缶が入った木箱を運河で待つ艀(はしけ)へ効率よく下ろし、内部にエレベーターと広い収納スペースを確保した。運河の湾曲に合わせて倉庫の北西角は急カーブを描き、運河と海側の両壁面もわずかに折れ曲がる。歳月を経て第3倉庫のたたずまいは運河と一体になり、市民の心の原風景になった。