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<そら散歩>旧日本軍トーチカ 銃眼は今も海を向く

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十勝管内広尾町紋別の太平洋に面した崖の上に今にも崩れ落ちそうなコンクリートの塊がある。旧日本軍が米軍の本土上陸を防ぐため造った建造物「トーチカ」(防御用陣地)だ。壁に銃撃用の穴(銃眼)と出入り口が1カ所ずつ設けられている。建造当初は土の中に築かれていたが、波や風雪に長期間さらされ現在の姿になった。道内では太平洋沿岸を中心に約80基が確認され、このうち38基が十勝管内に点在。崖上から崩落したトーチカもある。戦後から76年。銃眼は今も太平洋に向けられている。