<移住者たちの選択 ニセコから>1 ニセコ町地域おこし協力隊 鎌田諭さん
10月1日にニセコ町の地域おこし協力隊員になった鎌田諭さん(35)は、9月まで日本を代表する素材のトップメーカー、東レに勤務していた。世界規模でものづくりを支える仕事に「やりがい」は感じていた。満員電車で通勤し、深夜に帰宅する日々。30歳を過ぎて管理職への道が見えてくると、社内の評価を追い続けていく自分の将来の姿に疑問が生じ始めた。生まれ育った秋田、学生時代を過ごした北海道。どちらも大好きだ。「地方に戻りたい」。東京都心の一等地に住み安定した給与を得る生活をなげうってニセコ町へ移住した。