<移住者たちの選択 ニセコから>8 脱サラ移住目指すも、会社から想定外の慰留
蘭越町に2020年8月オープンしたカフェ「けらぴりか」を切り盛りするのは、佐藤祥江(よしえ)さん(55)。コロナ禍中の開店だったが、地元食材に工夫を凝らしたメニューが人気を呼ぶ。移住のきっかけは16年春。電機メーカーに今も勤める夫の哲司(てつじ)さん(56)が51歳の時、札幌へ転勤。スキー好きの哲司さんは北海道のとりこになり、横浜に残っていた祥江さんに移住を提案。ところが18年秋の異動で川崎市の工場勤務に戻り、会社に退職を申し出た。だが会社から想定外の慰留を受け、リモート勤務のまま移住した。