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<ドキュメントD>活字文化を守る人たち 前編

公開
スマートフォンやタブレット端末の普及で、活字に触れる機会が少なくなりつつある。インターネット通販の定着もあり、街の書店は相次いで閉店し、姿を消していっている。1冊の本との巡り合いや、作品の世界観に没入できる空間など活字文化を守り、新たな魅力を広めようとする人たちの姿を追った。 「本との出合いの時間ごと本を楽しんでほしい」。札幌市中央区の学校司書平塚真実さん(38)は昨年4月、移動式書店「いどうほんやKOKO(ココ)」を始めた。本棚を据え付けたワゴン車で、イベント会場やショッピングモールに向かい、キッチンカーと並んで店を開く。札幌市南区の藻岩山ふもとで10月上旬に開かれたイベントでは、秋をテーマに絵本やエッセーなど170冊を並べた。