<そら散歩>四稜郭 函館の歴史見守る巨大な「チョウ」
観光名所「五稜郭(ごりょうかく)公園」の北方約3キロ。函館市陣川町の草地から小型無人機(ドローン)を飛ばすと、チョウが羽を広げたような不思議な形が眼下に広がった。「四稜郭(しりょうかく)」は1869年(明治2年)、箱館(はこだて)戦争の最中に、旧幕府脱走軍が新政府軍から五稜郭の鎮守である北海道東照宮(旧函館東照宮)を守るために造られたとされる。敵の攻撃を防ぐため、函館市街地を望む丘陵地帯に築かれた堡塁(ほうるい)は、兵士約200人と付近住民約100人を動員し、わずか数日間で完成させた。