<移住者たちの選択 ニセコから>9 震災で帰国 たどり着いた薫り
沢田健人さん(36)がカナダ・バンクーバーで美容師をしていた頃、東日本大震災が発生した。海外に住んでいると、両親が大変なときに助けられないと思い、翌年帰国。友人の経営する横浜の店で働いたが将来が見通せず、スノーボードで訪れたニセコ町のシェアハウスで後に伴侶となる佳代子さん(36)と出会った。看護師の佳代子さんは、直前までの3年間、東京の大学病院で生と死が隣り合う現場にいた。退職しニセコでスノボざんまい、と決めて来た。ニセコ町の「地域おこし協力隊」の募集を知り、2人は一緒に応募した。