<新五感紀行・太田神社の参道> 神様に届くか鎖の響き
断崖絶壁に5本の鎖がぶら下がっている。太田山(485メートル、せたな町)8合目付近にある太田神社本殿。約700メートルの参道は斜度40度超の139段の階段から始まり、難所が続く。本殿直下の鎖場にたどり着けば「日本一険しい」参道もついに最終盤だ。高さ7メートル。「迫力ありますね!」と参拝登山者が声を上げた。ラスボス(最後の強敵)に立ち向かう心境だろう。 「鎖は左側の2本が使いやすいです。足を動かしている時は手を動かさないで」。この日、登山会を主催した檜山北高山岳部OB会の登山家日下哉(はじめ)さん(71)が参加者にアドバイスした。